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  • Von MG zu GPSG-eine modeltheoretische Betrachtung über ein Idiom1

     Der vorliegende Beitrag beschreibt einen Versuch, den theoretischen Wandel von der Montague-Grammatik zur generalisierten Phrasenstrukturgrammatik zu verfolgen und einen Teil der Modeltheorie zu korrigieren, um die teilweise Beschreibung zu stützen, die GPSG bei der Behandlung eines Idioms aufnimmt. 
     Im ersten Kapitel geht es um die syntaktischen Regeln. Die PTQschen Regeln bestehen hauptsaächlich aus den Regeln der funktionalen Anwendung, die auf der Kategoriegrammatik beruhen, die von Ajdukiewicz ausgegangen ist. Hingegen nimmt GPSG eine kontextfreie Phrasenstrukturgrammatik auf. Zur Bezeichnung der syntaktischen und lexikalischen Kategorien werden statt atomarer Symbole (S, VP, V,・・・)komplexe Symbole (<N, ->, <V, +>, <BAR, 2>) verwendet.
     Daneben gibt es zwei Regeln (Feature Co-occurrence Restriction (VFORM)(<N, ->, <V, +>,), Feature Specification Defaults (INV, -)), um die Kombinierbarkeit der Merkmalsspezifikation (VFORM (FIN)) innerhalb eines komplexen Symbols einzuschränken und Standardwerte fur bestimmte Merkamale verbindlich zu erschließen. Es gibt keine Phrasenstrukturregeln mehr. Sie werden durch zwei Typen der Regeln (Immediate Dominance, Linear Precedence) ersetzt. ID-Regeln legen die direkten Dominanzrelationen zwischen dem etikettierten Mutterknoten und den etikettierten Tochterknoten eines lokalen Baums fest. LP-Regeln bestimmen eine lineare Präzedenzrelation zwischen den etikettierten Tochterknoten.

    Yoshihisa Hanamura (2022) Von MG zu GPSG-eine modeltheoretische BetracYoshihisa Hanamuraより

  • モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正25

    参考文献

    *Ajdukiewicz, Kazimierz:Syntactic Connexion. In S. McCall(ed.), Polish Logic 1920-1939. Oxford. Oxford University Press. Pp. 207-231.1967.
    *Casaudio, Claudia: Semantic Categories and the Development of Categorial Grammar. In R.T. Oehrle, E, Bach and D. Wheeler(eds.), Categorial Grammars and Natural Language Structures. Dordrecht. Reidel. Pp. 95-123.1988.
    *Chomsky, Noam: Lectures on Government and Binding. Dordrecht. Foris. 1981.
    *Dowty, David:; Grammatical Relations and Montague Grammar. In P.Jacobson and G.K.Pullum(eds.). The Nature of Syntactic Representation. Dprdrecht. Reidel. p.79-130.1982.
    *Dowty, David, Robert Wall and Stanley Peters: Introduction to Montague Semantics. Dordrecht. Reidel.1981.
    *Fillmore, Charles: The case for case. Universals in linguistic Theory, 1-88, Rinehart and Winston. 1968.
    *Fleischer, Wolfgang: Phraseologie der deutschen Gegenwartssprache. Leipzig. Bibliographisches Institut. 1982.
    *Friedrich, Wolf: Moderne deutsche Idiomatik. Munchen.Hueber.!976.
    *Gazdar, Gerald, Ewan Klein, Geoffrey Pullum and Ivan Sag: Generalized Ohrase Structure Grammar. Cambridge. Harvard University Press. !985.
    *Gebauer, Haiko: Montague Grammatik. Tubingen. Niemeyer. !978.
    *花村嘉英 Anfangen、beginnen、aufhörenにおける様相因子の動きから生まれる文の曖昧性-モンタギュー文法による形式意味論からの考察 立教大学大学院文学研究科博士前期課程ドイツ文学専攻修士論文 1987.
    *Hanamura, Yoshihisa: Die Textanalyse von HPSG – zur Ironie im Zauberberg Thomas Manns. Abgegebene Hausarbeit zur Neuphilologischen Fakultät der Eberhard-Karls-Universität zu Tübingen. 1995.
    *花村嘉英 計算文学入門-Thomas Mannのイロニーはファジィ 推論といえるのか? 新風舎. 2005.
    *花村嘉英 計算文学入門(改訂版)-シナジーのメタファーの原点を探る ブイツーソリューション. 2022.
    *池谷 彰 MGからGPSG,HG、HPSGへ. 論理文法研究会. 上智大学.1988.
    *井口省吾, 山科正明, 白井賢一郎, 角道正佳, 西田豊明, 風斗 博之 モンタギュー意味論入門, 三修社, 1987(Dowty, Wall and Peters (1981)からの翻訳).
    *Klein, Ewan and Ivan Sag: Typ-driven Translation. In Linguistics and Philosophy 8. p.163-201. 1985.
    *Montague, Richard: The Proper Treatment od Quantification in Ordinary English. In R. Thomason(ed.), Formal Philosophy. New Haven. Yale University Press. P.247-270. !974.
    *Nauman, Sven: Generalized Phrasenstrukturgrammatik: Parsingstrategien, Regelorganisation und Unifikation. Tubingen. Niemeyer. 1988.
    *論理文法研究会編 様相論理学.上智大学.1989.
    * Russel, Graham: A GPS-Grammar for German Word Order. In U. Klenk (ed.), Kontectfreie Syntaxen und verwandte Systeme. Tubingen. Niemeyer. p.19-32. 1985.
    *白井賢一郎 形式意味論入門. 産業図書.1985.
    *Stucky, Suan: Verb Phrase Constituency and Linear Order in Makua. In G. Gazdar, E, Klein and G. Pullum(eds.). Order, Concord and Constituency. Dordrecht Foris. P.75-94. 1983.
    *Thomason, Richmond: A Semantics Theory of Sortal Oncorrectness. In Journal of Philosophical Logic 1. P.209-258. 1972.
    *Uszkoreit, Hans: Constraints on Order. In Linguistics 24. O.883-906. 1986.
    *Uszkoreit, Hans:Word Order and Constituent Structure in German. CSLI Lexture Notes 8. 1987.
    *Waldo, James: A PTQ Semantics for Sortal Incorrectness. In S. Davis and M. Mithun(eds.). Linguisitics, Philosophy and Montague Grammar. Austin. University of Texas Press. P. 311-331. !979.

    花村嘉英(2022)「モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正」より

  • モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正24

    8頁
    *ibid. S. 174。
    *Chomsky(1981). S. 146. 注94。
    *Gazdar et al (1985). S. 236。
    *複合的な語彙の翻訳は、believeのような繰り上げ動詞などを扱うために導入されている。believe‘(<S, <NP, S>>)とfR(believe‘)(<VP, <NP, NP, S>>>は、意味公準∀V∀P1・・・
    Pn□[fR(ζ)(V)(P1)・・・(Pn)→ζ(V(P1)・・・(Pn))]により同意であることが保証されている(ibid. S. 214)。

    9頁
    *Montague (1974 ). S. 257。
    *Thomason (1972). S. 219。

    10頁
    *ibid. S. 242。
    *ibid. S. 221。
    *ibid. S. 224。 

    花村嘉英(2022)「モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正」より

  • モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正23

    7頁
    *Dowy et al (1981). S. 279。但し、Montague(1974)は、次のようなパズルを解くために個体概念の必要性を説いた。
    a) The temperature is ninety.
    b) The temperature rises.
    c) Ninety rises.
     a)からc)への推論は、temperatureにある時点での個体定項の外延を当てただけでは不十分ゆえに成立しない。従って、Montagueは、riseのタイプを<e, t>ではなく、内包的な<<s, e>, t>とした(ibid. S. 267)。しかし、これにより設定されたriseのような内包動詞とは別種の自動詞の外延性を規定する意味公準[∃M∀x□[δ(x)→M{v x}]](MはILの個体の属性タイプの変項、xはILの<s, e>タイプの変項、δはILの個体概念の集合タイプの定項)が、量化のかかったNP主語のIL個体概念の変項の値を制限するために、普通名詞の外延性に関する意味公準[□[δ(x)→∃ux=∧U]](uはeタイプの変項でxに体操する還元形である)と同じ役割を果たすことになり、規則の上で余剰が生じる。これが、個体概念(s, e)を放棄する一つの理由である。
    *Klein and Sag(1985). S. 168。
    *ibid. S. 171。

    花村嘉英(2022)「モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正」より

  • モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正22

    5頁
    *Gazdar et al(1985).S.57。変形との違いについては、メタ規則が規則を操作するのに対し、変形が規則により生成された構造記述にかかるとあり(ibid.S.66)、これにより、GPSGの表示レベルは単層と呼ばれている。
    *SAIメタ規則を応用してドイツ語のja/nein疑問文を分析した例にRussel(1985)がある。(10)4の(12)を通した出力(S[[INV, +],[SUB], +]→V[2]),NP[NOM]とFCR5([INV,+]⊃[[AUX, +],[FIN]])、およびLP規則NP[NOM]<NP[ACC]により、次のような気が認可される(ibid.S.25).
                     
                     S[INV, +]
                      △
           V[INV,+]     NP[NOM]    NP[ACC]
           Liest          △         △
                     Det N1       Det N1
                      ein |         ein |
                      N           N
                     Mann         Buch

    *Gazdar et al (1985). S.79。

    6頁
    *ibid. S.83。
    *ibid. S.94。
    *ibid. S.183。
    *ibid. S.187。

    花村嘉英(2022)「モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正」より

  • モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正21

    4頁
    *Stucky(1983). S. 80。
    *Gazdar et al(1985). S.44. GPSGのLP既読に対して、Uszkoreit(1986)がドイツ語の語順を検討し、修正案を出している。ドイツ語は、固定されたクラス(z.B. Det<N, [MC, +]<X, X<[MC, -](MCはMain Clause、Xはカテゴリー全体の集合上の変項)と自由なクラス(定動詞の項)からなる部分的に自由な語順を持つ言語である。 
    a) Dann wird der Doktor dem Patienten die Pille geben.
    b) Dann wird der Doktor die Pille dem Patienten geben.
     a)、b)双方を認可するために、平叙文の定動詞が取るNP分布に関し、非統語的要素も含めた相互作用のある5つの基準を設定している。例、1 AGENT<THEMA、2 AGENT<GOUL、3 GOUL<THEMA、4 [FOCUS―]<[FOCUS+]、[PPRN+]<[PPRN―]。相互作用とは、5つの規則のうち何かが侵されていても他の規則が満たされていれば、認可されるという意味である。a)は4に関して、b)は3に関して規則違反だが、それぞれ3、4がこれを補っている。(ibid.S.895)

    花村嘉英(2022)「モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正」より

  • モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正20

    2頁
    *Gazdar, Klein, Pullum and Sag(1985). S. 17。
    *ibid. S. 43。
    *ibid. S. 57。
    *ibid. S. 75。
    *ibid. S. 245。

    3頁
    *ibid. S. 16。
    *GPSGには、文脈に依存した語彙装入規則がなく、前終端(preterminal)のカテゴリーAの規則を共有する語彙項目がAの下位カテゴリー化環境に従う。
    a)VP→V[SUBCAT, 2](V[2]と略記される)。
    b)<lesen, [N, -],[V, +],[BAR, 0],[SUBCAT,2 ], { }, lesen‘>
     a)は、語彙項目b)を支配している。語彙項目は、音韻、カテゴリー、不規則な形態(ここでは空)、意味に関する情報を含んでいる(ibid. S. 34)。
    *ibid. S. 26。
    *ibid. S. 27。
    *ibid. S. 29。

    花村嘉英(2022)「モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正」より

  • モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正19

    注釈

    1頁
    *MGの解説書としては、Gebauer(1978)、Dowty, Wall and Peters(1981)、白井(1985)などがある。
    *GPSGの解説には、Naumann(1988)、Uszkoreit(1987)、池谷(1988)などがある。
    *この小論では、慣用句(Phraseologie)の基準といえるイディオム性(Idiomatizität)、安定性(Stabilität)、語彙化(Lexikalisierung)、および再生(Reproduzierbarkeit)の中で、特に、イディオム性の高い表現を指してイディオムと呼ぶ。(Fleischer 1982. S. 34)イディオム性とは、個々の構成要素の意味と全体の意味との不規則な関係であり、安定性とは、構成要素の交換の難しさを指し、語彙化とは意味に関する辞書的な扱いであり、語彙化とともに統語上固定したと語彙的な単位を指す。 
    *カテゴリー文法の解説の一つにAjdukiewicz(1967)がある。その中で、基本的なカテゴリーといえる文(s)および名詞(n)と複合的なカテゴリーs/nnは区別され、これらの操作するための規則として、相殺(s/nn→s/n)を持つUCG(Unidirectional Categorial Grammar)が提唱されている(ibid. S.213)。PTQは、この手法を継承する。カテゴリー文法の歴史に関する詳細な説明は、Casaudio(1988)にある。
    *Montague(1974)S.249。
    *(2)S2のような統語規則と統語操作の区別の意義については、Dowty(1982)による説明がある。彼は、主語や目的語に対応する文法概念は、個別言語から離れて、一般的に規定されるとし、例えば、「主語-述語」規則としてS3:<IV, T>,t>を設け、その入力IV(動詞句)、T(名詞句)、その出力t(文)およびこれらを取り持つ統語操作F2のカテゴリー的な指定を普遍的な役割としてS3に課している。
     これに対して、言語間で異なるのは統語操作Fであり、英語(SVO)と日本語(SOV)などの語順の違いは、F2により説明される。このように、統語規則と統語操作の区別を含む統語規則S3により、IVの語句と結びつけられる名詞句は、主語と定義される(ibid. S. 84)。

    花村嘉英(2022)「モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正」より

  • モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正18

     Thomason(1972)は、(24)のような述語の誤った種類への適用から生じた表現を分類上不正確(sorial incorrectness)と呼び、それに対して真理値はないと考えている。*

    (24)Der Schatten der Zentralheizung ist warm.

    (24)の否定が一見真であるようにみえる。しかし、否定には、選択的な意味(ある選択をすることがすでに他を選択している)と排他的な意味(単に否定されることが拒絶される)があるとして、(24)の否定を前者の意味と考え、真理値付与の対象外として扱っている。* では、真でも偽でもない表現は、どこに位置づけられるのであろうか。
     諸々の特性なり役割からなる論理空間(Logical Space: LS)があるとする。* これは、ある種の概念上の資源から生成される。LSにおける形式言語Lには、二項述語QにLSの部分集合(LSの構成要素の順序対の集合)を割り当てる分類上の指定Eがある。* この部分集合(Eの地域)は、Qが肯定も否定もされうる点を含んでいる。 
    (24)の所在地は、ここである。言語Lには、Eと関連して二項述語QにE(Q)の部分集合s(Q)(sは指標<i, j>)を当てるsが存在する。すなわち、ILの基本表現に指示対象を対応付けるために、ここでは、PTQとは異なる二段階の手順を踏んでいる。
     M、i、j、gに関するILの有意表現αの外延記述を(25)の形に修正する。

    (25)αM,E, i, j, g

     s(Q)を設けることにより、LS中の点pを占める個体Qv1, v2(v1, v2はそれぞれ個体変項)を満たすように、pの集合を指定することができ、spielen‘‘が項としてdie-erste-Geigeだけを選択することが説明される。

    花村嘉英(2022)「モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正」より

  • モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正17

    4.2 モデル理論の修正

     GPSGが採用しているPTQのモデルの定義とは、基本表現に対して次の形式で指示対象を当てていく。あるタイプの可能な指示対象の集合として、De、Dt、D(a, b) 、D(s, a) がある。*

    (23)
    M=<A, I, J,≦,F>およびg。
    1 A, I, Jは、それぞれ空でない個体、可能世界、時点の集合。
    2 ≦は、Jに関する線形順序。
    3 Fは、ILのすべての定項を定義域とする関数。
    4 a∈Type、α∈Conaならば、F(a) ∈S a。
    5 gは、ILのすべての変項の集合を定義域とする関数。
    6 uがタイプaの変項であるとg(u) ∈D a。  

     ここで、Fは、aタイプの定項(Con aは、ILのaタイプの定項の集合)に対してその内包としてS aの要素を当て、gは、aタイプの変項に対してその指示対象D aの要素を当てる。しかし、(22)の2種のspielenの内包表現にこの方式を当てた場合、指標の指定に問題が生じる。spielen‘とspielen‘‘は、それそれ<NP, VP>タイプの抵抗ゆえにそれらの外延は、指標に依存することになる。(23)4 αM, i, j, g=F(α)<i, j>。ここでαは、spielen‘またはspielen‘‘。Mは、上記モデル、iは、i∈I、jは、j∈Jである。または、これらがNPタイプを項とし、VPタイプの複合表現を生むことから関数適用規則が使われる。α(β)M, i, j, g=αM, i, j, g(βM, i, j, g)。ここで、βは、die-erste-Geige‘またはdie-erste-Geige‘‘である。この際、spielen‘‘がその項としてdie-erste-Geigeだけを選択する点が説明できない。この点をThomason(1972)に従って修正してみよう。

    花村嘉英(2022)「モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正」より