ドイツの魂とは国家の魂のみならず個人の魂も指し、精神的に豊かなドイツ人は誇り高く自己を支配する。こうした魂を…

5　ドイツの危機感 　科学革命が周囲で進んでいるときに、そこから文学は何をしたのであろうか。「魔の山」（192…

　スノーは、中国の工業化を客観的に評価している。確かに工業国といわれる米国や英国そして欧州の大部分及びソ連に比…

4　西欧の危機感 　西欧では英国を代表する知識人の一人スノーがシナジー論に関して興味深い講演を行っている。彼は…

　一方、歴史小説は、人としての普遍性が口語体で書かれている。「興津弥五右衛門の遺書」（1912）は、例外的に候…

3　日本の危機感 　魯迅は鴎外の作品を好んで読んだ。作家人生の後半を飾る鴎外の歴史小説群は、ご都合主義が当たり…

　狂人はなぜ狂気に陥ったのであろうか。狂人の発病時期を察すると、30年ぶりにきれいな月を見たという書き出しのた…

2　中国の危機感 　当時の中国を代表する知識人といえる魯迅が見た人民の危機とは、「馬々虎々」（詐欺も含む人間的…

　20世紀前半は、二度の大戦を含めて世界中で戦争が繰り広げられた。当時の社会について東西の知識人たちはどのよう…

5　まとめ　　 　受容の読みによる「不安と恐怖」という出力は、すぐに共生の読みの入力になる。続けて、データベー…