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  • 阿城の「棋王」で執筆脳を考える6

    【連想分析2】 
     
    情報の認知1(感覚情報)   
     感覚器官からの情報に注目することから、対象の捉え方が問題になる。また、記憶に基づく感情は、扁桃体と関係しているため、条件反射で無意識に素振りに出てしまう。このプロセルのカラムの特徴は、①ベースとプロファイル、②グループ化、③その他の条件である。 
      
    情報の認知2(記憶と学習)   
     外部からの情報を既存の知識構造へ組み込む。この新しい知識はスキーマと呼ばれ、既存の情報と共通する特徴を持っている。未知の情報は、またカテゴリー化される。このプロセスは、経験を通した学習になる。このプロセルのカラムの特徴は、①旧情報、②新情報である。 
     
    情報の認知3(計画、問題解決、推論)   
     受け取った情報は、計画を立てるプロセスでも役に立つ。その際、目的に応じて問題を分析し、解決策を探っていく。しかし、獲得した情報が完全でない場合は、推論が必要になる。このプロセルのカラムの特徴は、①計画から問題解決へ、②問題未解決から推論へである。

    花村嘉英(2023)「阿城の『棋王』で執筆脳を考える」より

  • 阿城の「棋王」で執筆脳を考える5

    分析例 
     
    1 チャンピオンとの対決も含め九面指しの後でへとへとになっている。     
    2 この小論では、「棋王」の購読脳を「平凡と真の人生」と考えているため、意味3の思考の流れ、知恵の結集に注目する。    
    3 意味1①視覚②聴覚③味覚④嗅覚⑤触覚 、意味2 ①喜②怒③哀④楽、意味3知恵の結集①あり②なし、意味4振舞い ①直示②隠喩③記事なし、人工知能 ①知恵の結集②達成感。   
      
    テキスト共生の公式       
      
    ステップ1:意味1、2、3、4を合わせて解析の組「平凡と真の人生」を作る。 
    ステップ2:チャンピオンとの対決も含め九面指しが行われ、王一生がへとへとになっている様子。チャンピオンの老人による調整で引き分けとなり、泣けるほどに幸せを感じるため、執筆脳の「知恵の結集と達成感」と組になるため、解析の組と相互に作用する。 
     
    A:①視覚+③哀+①あり+①直示という解析の組を、①知恵の結集と②達成感という組と合わせる。   
    B:①視覚+③哀+②なし+①直示という解析の組を、①知恵の結集と②達成感という組と合わせる。  
    C:①視覚+④楽+②なし+①直示という解析の組を、①知恵の結集と②達成感という組と合わせる。  
    D:①視覚+④楽+①あり+①直示という解析の組を、①知恵の結集と②達成感という組と合わせる。  
    E:①視覚+③哀+①あり+①直示という解析の組を、①知恵の結集と②達成感という組と合わせる。    
     
    結果  表2については、テキスト共生の公式が適用される。 

    花村嘉英(2023)「阿城の『棋王』で執筆脳を考える」より

  • 阿城の「棋王」で執筆脳を考える4

    【連想分析1】  
    表2 受容と共生のイメージ合わせ   

    チャンピオンとの対決後でへとへとの場面

    A ”妈,儿今天…妈”。大家都有些酸,扫了地下,打来了,劝了。王一生哭过,滞气调理过来,有了精神,就一起吃饭。意味1 1、意味2 3、意味3 1、意味4 1、人工知能 1
    B 画家竟喝得大醉,也不管大家,一个人倒在木床上睡去。电工领了我们,脚卵也跟着,一齐到礼堂台上去睡。意味1 1、意味2 3、意味3 2、意味4 1、人工知能 2
    C 夜黑黑的,伸手不见五指。王一生已近睡死。我却还似乎耳边人声嚷动,眼前火把通明,山民们铁了脸,肩着柴禾在林中,咿咿呀呀地唱,我笑起来,想:意味1 1、意味2 4、意味3 2、意味4 1、人工知能 2
    D 不做俗人,哪儿会知道这般乐趣?加破人亡,平了头每日荷锄,识到了,即是幸,即是福。意味1 1、意味2 4、意味3 1、意味4 1、人工知能 1
    E 衣食是本,自有人类,就是每日在忙这个。可囿在其中,终于还不太象人,倦意渐渐上来,就拥了幕布,沉沉睡去。 意味1 1、意味2 3、意味3 1、意味4 1、人工知能 1

    花村嘉英(2023)「阿城の『棋王』で執筆脳を考える」より

  • 阿城の「棋王」で執筆脳を考える3

    3 データベースの作成・分析

     データベースの作成方法について説明する。エクセルのデータについては、列の前半(文法1から意味5)が構文や意味の解析データ、後半(医学情報から人工知能)が理系に寄せる生成のデータである。一応、L(受容と共生)を反映している。データベースの数字は、登場人物を動かしながら考えている。
     こうしたデータベースを作る場合、共生のカラムの設定が難しい。受容は、それぞれの言語ごとに構文と意味を解析し、何かの組を作ればよい。しかし、共生は、作家の知的財産に基づいた脳の活動が問題になるため、作家ごとにカラムが変わる。 

    【データベースの作成】  
     
    表1 「棋王」のデータベースのカラム  

    項目名  内容   説明 
    文法1  態     能動、受動、使役。  
    文法2  時制、相   現在、過去、未来、進行形、完了形。 
    文法3  様相   可能、推量、義務、必然。 
    意味1   五感   視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚。
    意味2   喜怒哀楽   情動との接点。瞬時の思い。 
    意味3   思考の流れ  実現ありなし 
    意味4  振舞い   ジェスチャー、身振り。直示と隠喩を考える。 
    医学情報  病跡学との接点 受容と共生の共有点。構文や意味の解析から得た組「情動と畏敬」と病跡学でリンクを張るためにメディカル情報を入れる。
    情報の認知1 感覚情報の捉え方  感覚器官からの情報に注目するため、対象の捉え方が問題になる。また、記憶に基づく感情は、扁桃体と関係しているため、条件反射で無意識に素振りに出てしまう。
    情報の認知2 記憶と学習 外部からの情報を既存の知識構造に組み込む。この新しい知識はスキーマと呼ばれ、既存の情報と共通する特徴を持っている。その際、未知の情報については、学習につながるためカテゴリー化する。記憶の型として、短期、作業記憶、長期を考える。 
    情報の認知3 計画、問題解決、推論  受け取った情報は、計画を立てるときにも役に立つ。目的に応じて問題を分析し、解決策を探っていく。獲得した情報が完全でない場合、推論が必要になる。 
    人工知能 知恵の結集と達成感 エキスパートシステム  知恵の結集とは、合体して理を悟り処理すること、達成感とは、目的を達し成功すること。

    花村嘉英(2023)「阿城の『棋王』で執筆脳を考える」より

  • 阿城の「棋王」で執筆脳を考える2

     阿城(1949-)の「棋王」(1984)は、彼の他の短編と同様に文化革命時代の自身の経験に基づいている。知識青年という都市の学校の卒業生を対象に行われた上山下郷運動によるいわゆる下放体験である。毛沢東による指示は、貧農や下層中農について再教育を受けることであり、1968年12月に出された。小説の舞台は、作者が下放した雲南省の西南端のベトナム、ラオスに近い辺境地帯である。
     阿城は、作中差別されている人に温かい眼差しを注ぐ。これは、作者による一種の抗議である。将棋を愛する青年王一生やその師匠の紙屑拾いの老人は、決して社会的地位が上層ではない。しかし、彼らの持っている知恵も確かに捨てがたい。場合よっては有効利用できるからである。上山下郷運動は、毛沢東の死後の1977年文革終了とともに終わる。
     語り手のぼくは、作者の代弁者で二十代前半の年恰好である。文革の時期(1966-1976)に作者が過ごした年齢である。この特異な時代にこそ皆の知恵を集結させた。将棋馬鹿の王一生の母、王一生の師匠の紙屑拾い の老人、将棋王の老人など、知恵が集まれば幸せになれる。
     王一生の母は、仕事あっての人生だから高校を出てから将棋をやるようにと歯ブラシの柄でこさえた将棋の駒を彼に渡し、紙屑拾いの老人は、将棋道に生きる道があると王一生に説き、将棋王の老人は、九面指しもさること棋道が神機妙算で古今の名棋士も確約たると王一生を褒め、平和たる引き分けをもたらす。特異な時代に平凡であることが本当の人生を引き寄せ幸福感が得られるという下りは、将棋好きが多い中国ならではの結末か。
     王一生は、愛されたり、褒められたり、喜びや達成感から精神的な報酬としてドーパミンの分泌が高まっている。因みに目標を立てたときと目標を達成したときの二回ドーパミンの分泌が高まる。九面指しの将棋とそれを達成した喜びからこの神権伝達物質の分泌が見られる。
     そこで「棋王」の購読脳は「平凡と真の人生」、執筆脳は「知恵の結集と達成感」にし、シナジーのメタファーは「阿城と真の人生」にする。

    花村嘉英(2023)「阿城の『棋王』で執筆脳を考える」より

  • 阿城の「棋王」で執筆脳を考える1

    1 はじめに

     文学分析は、通常、読者による購読脳が問題になる。一方、シナジーのメタファーは、作家の執筆脳を研究するためのマクロに通じる分析方法である。基本のパターンは、まず縦が購読脳で横が執筆脳になるLのイメージを作り、次に、各場面をLに読みながらデータベースを作成し、全体を組の集合体にする。そして最後に、双方の脳の活動をマージするために、脳内の信号のパスを探す、若しくは、脳のエリアの機能を探す。これがミクロとマクロの中間にあるメゾのデータとなり、狭義の意味でメタファーが作られる。この段階では、副専攻を増やすことが重要である。 
     執筆脳は、作者が自身で書いているという事実及び作者がメインで伝えようと思っていることに対する定番の読み及びそれに対する共生の読みと定義する。そのため、この小論では、トーマス・マン(1875-1955)、魯迅(1881-1936)、森鴎外(1862-1922)の執筆脳に関する私の著作を先行研究にする。また、これらの著作の中では、それぞれの作家の執筆脳として文体を取り上げ、とりわけ問題解決の場面を分析の対象にしている。さらに、マクロの分析について地球規模とフォーマットのシフトを意識してナディン・ゴーディマ(1923-2014)を加えると、“The Late Bourgeois World”執筆時の脳の活動が意欲と組になることを先行研究に入れておく。
     筆者の持ち場が言語学のため、購読脳の分析の際に、何かしらの言語分析を試みている。例えば、トーマス・マンには構文分析があり、魯迅にはことばの比較がある。そのため、全集の分析に拘る文学の研究者とは、分析のストーリーに違いがある。言語の研究者であれば、全集の中から一つだけシナジーのメタファーのために作品を選び、その理由を述べればよい。なおLのストーリーについては、人文と理系が交差するため、機械翻訳などで文体の違いを調節するトレーニングが推奨される。
     
    花村嘉英(2023)「阿城の『棋王』で執筆脳を考える」より

  • ハインリッヒ・ベルの「旅人よ、汝スパ…にいたりなば」で執筆脳を考える12

    5 まとめ
     
     受容の読みによる「空間と荒廃の中の不壊」という出力は、すぐに共生の読みの入力となる。続けて、データベースの問題解決の場面を考察すると、「大脳辺縁系と頭頂連合野」という人間の脳の活動と結びつき、その後、信号のフォーカスは、購読脳の出力のポジションに戻る。この分析を繰り返すことにより、「ハインリッヒ・ベルと頭頂連合野」というシナジーのメタファーが作られる。
     この種の実験をおよそ100人の作家で試みている。その際、日本人と外国人60人対40人、男女比4対1、ノーベル賞作家30人を目安に対照言語が独日であることから非英語の比較を意識してできるだけ日本語以外で英語が突出しないように心掛けている。
     
    参考文献

    佐藤晃一 ドイツ文学史 明治書院 1979
    高島明彦 脳のしくみ 日本文芸社 2006
    手塚富雄 ドイツ文学案内 岩波文庫別冊3 1981
    花村嘉英 計算文学入門-Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか? 新風舎 2005
    花村嘉英 从认知语言学的角度浅析鲁迅作品-魯迅をシナジーで読む 華東理工大学出版社 2015 
    花村嘉英 日语教育计划书-面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用 日本語教育のためのプログラム-中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで 東南大学出版社 2017
    花村嘉英 从认知语言学的角度浅析纳丁/戈迪默 ナディン・ゴーディマと意欲 華東理工大学出版社 2018
    花村嘉英 川端康成の「雪国」から見えてくるシナジーのメタファーとは-「無と創造」から「目的達成型の認知発達」へ 中国日语教学研究会上海分会論文集 華東理工大学出版社 2019
    藤本淳雄他 ドイツ文学史 東京大学出版会 1981
    Heinrich Böll Wanderer, kommst du nach Spa… Reclam 1982

  • ハインリッヒ・ベルの「旅人よ、汝スパ…にいたりなば」で執筆脳を考える11

    A 情報の認知1は、③条件反射、情報の認知2は、②新情報、情報の認知3は、②問題未解決から推論へ、人工知能は①、①である。
    B 情報の認知1は、③条件反射、情報の認知2は、①旧情報、情報の認知3は、②問題未解決から推論へ、人工知能は①、①である。
    C 情報の認知1は、②グループ化、情報の認知2は、①旧情報、情報の認知3は、①計画から問題解決へ、人工知能は1①、①ある。
    D 情報の認知1は、①ベースとプロファイル、情報の認知2は、①旧情報、情報の認知3は、②問題未解決から推論へ、人工知能は①、①である。
    E 情報の認知1は、③条件反射、情報の認知2は、②新情報、情報の認知3は、②問題未解決から推論へ、人工知能は①、①である。

    結果
     言語の認知の出力「空間と荒廃の中の不壊」が情報の認知の入力となり、まずギムナジウムにある黒板の筆跡に反応する。次に、黒板にある自分の筆跡が情報の認知で新情報となり、結局、「空間と荒廃の中の不壊」は、ベンドルフのギムナジウムにある黒板の自分の筆跡に象徴される一つの変わらぬ空間が、記憶という大脳辺縁系が担う機能と頭頂葉の空間認識を担う連合野からなる組みと相互に作用する。
     記憶については、A、B、Cは個人の経験にまつわる長期記憶で、D、Eは、学習した知識や経験と照合して目的を達成していく作業記憶になる。この場面では空間認識が強いため、ベルの執筆脳は、頭頂葉や頭頂連合野に特徴があるといえる。

    花村嘉英(2005)「ハインリッヒ・ベルの『旅人よ、汝スパ…にいたりなば』で執筆脳を考える」より

  • ハインリッヒ・ベルの「旅人よ、汝スパ…にいたりなば」で執筆脳を考える10

    分析例

    (1)“Wanderer, kommst du nach Spa…”執筆時のベルの脳の活動を「大脳辺縁系と頭頂連合野」という組からなると考えており、その裏には、先にも書いた、コンパクトなスケッチ風の空間描写を好むベルの文体がある。頭頂連合野は、視覚野とか側頭連合野から視覚の感覚や空間認識の情報を受けて処理している。
    (2)頭頂連合野の働きが悪いと、空間認識の情報を処理することはできない。
    (3)情報の認知1(感覚情報)
    感覚器官からの情報に注目することから、対象の捉え方が問題になる。また、記憶に基づく感情は、扁桃体と関係しているため、条件反射で無意識に素振りに出てしまう。このプロセルのカラムの特徴は、①ベースとプロファイル、②グループ化、③条件反射である。
    (4)情報の認知2(記憶と学習)
    外部からの情報を既存の知識構造へ組み込む。この新しい知識はスキーマと呼ばれ、既存の情報と共通する特徴を持っている。また、未知の情報はカテゴリー化されて、経験を通した学習につながる。このプロセルのカラムの特徴は、①旧情報、②新情報である。
    (5)情報の認知3(計画、問題解決)
    受け取った情報は、計画を立てるプロセスでも役に立つ。その際、目的に応じて問題を分析し、解決策を探っていく。しかし、獲得した情報が完全でない場合は、推論が必要になる。このプロセルのカラムの特徴は、①計画から問題解決へ、②問題未解決から推論へ、である。
    (6)人工知能1、2 執筆脳を「空間と荒廃の中の不壊」としているため、心の働きのうち①記憶絡みで大脳辺縁系が重要となり、そこに①空間認識が関係してくる。

    花村嘉英(2005)「ハインリッヒ・ベルの『旅人よ、汝スパ…にいたりなば』で執筆脳を考える」より

  • ハインリッヒ・ベルの「旅人よ、汝スパ…にいたりなば」で執筆脳を考える9

    【連想分析2】
    表3 情報の認知

    主人公が自分の筆跡を黒板で確認する場面

    A Irgendwo in einer geheimen Kammer meines Herzens erschrak ich tief und schrecklich, und es fing heftig an zu schlagen: da war meine Handschrift an der Tafel.
    情報の認知1 3、情報の認知2 2、情報の認知3 2、人工知能 1

    B Oben in der obersten Zeile. Ich kenne meine Handschrift:es ist schlimmer, als wenn man sich im Spiegel sieht, viel deutlicher, und ich hatte keine Möglichkeit, die Identität meiner Handschrift zu bezweifel
    情報の認知1 3、情報の認知2 1、情報の認知3 2、人工知能 1

    C Alles andere war kein Beweis gewesen, weder Medea noch Nietzsche, nicht das dinarische Bergfilmprofil noch die Banane aus Togo, und nicht einmal das Kreuzzeichen über der Tür: das alles war in allen Schulen dasselbe, aber ich glaube nicht, daß sie in anderen Schulen mit meiner Handschrift an die Tafeln schreiben.
    情報の認知1 2、情報の認知2 1、情報の認知3 1、人工知能 1

    D Da stand er noch, der Spruch, den wir damals hatten schreiben müssen, in diesem verzweifelten Leben, das erst drei Monate zurücklag: Wanderer, kommst du nach Spa…
    情報の認知1 1、情報の認知2 1、情報の認知3 2、人工知能 1

    E Oh, ich weiß, die Tafel war zu kurz gewesen, und der Zeichenlehrer hatte geschimpft, daß ich nicht richtig eingeteilt hatte, die Schrift zu groß gewählt, und er selbst hatte es kopfschüttelnd in der gleichen Größe darunter geschrieben: Wanderer, kommst du nach Spa…
    情報の認知1 3、情報の認知2 2、情報の認知3 2、人工知能 1

    花村嘉英(2005)「ハインリッヒ・ベルの『旅人よ、汝スパ…にいたりなば』で執筆脳を考える」より