森鴎外の「山椒大夫」でファイ係数を考える3

2 森鴎外の「山椒大夫」でクロス集計表を分析する

表3
そこでまた落ち葉の上にすわって、山でさえこんなに寒い、浜辺に行った姉さまは、さぞ潮風が寒かろうと、ひとり涙をこぼしていた。安寿誘発/行動1 厨子王誘発/行動1

日がよほど昇ってから、柴を背負って麓へ降りる、ほかの樵(きこり)が通りかかって、「お前も大夫のところの奴か、柴は日に何荷苅るのか」と問うた。安寿誘発/行動2 厨子王誘発/行動2

「日に三荷苅るはずの柴を、まだ少しも苅りませぬ」と厨子王は正直に言った。
安寿誘発/行動2 厨子王誘発/行動2

「日に三荷の柴ならば、午(ひる)までに二荷苅るがいい。柴はこうして苅るものじゃ」樵は我が荷をおろして置いて、すぐに一荷苅ってくれた。安寿誘発/行動1 厨子王誘発/行動2

厨子王は気を取り直して、ようよう午までに一荷苅り、午からまた一荷苅った。
安寿誘発/行動1 厨子王誘発/行動1

連関を見るため、表3の数字を加算する。

花村嘉英(2021)「森鴎外の『山椒大夫』でファイ係数を考える」より

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です