リスク社会学の観点からマクロに文学を考えるー危機管理者としての作家について13


6 まとめ

 シナジーのメタファーを作家個人の脳の活動だけではなく、集団の脳の活動として考察するために、つまり、狭義ではなく、メゾのデータを束ねた広義の意味で考察するために、作家の条件に危機管理者を設け、エキスパートとして警鐘を鳴らすことができる社会学的な方法について考察した。その際、ミクロ、メゾ、マクロの3つのレベルで調節できることが分析方法の質を高めることになる。特に、メゾの部分でデータを束ねながら解析を重ねことにより、社会学の分野でもマクロの文学分析が意義あるものになっていく。

【参考文献】
ジグムント・バうマン、ティム・メイ 社会学の考え方(奥井智之訳)ちくま学芸文庫 2016
橋爪大三郎・大澤真幸他著 社会学講義 ちくま新書 2016 
花村嘉英 計算文学入門-Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか? 新風舎 2005
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析鲁迅作品-魯迅をシナジーで読む 華東理工大学出版社 2015 
花村嘉英 日语教育计划书-面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用 日本語教育のためのプログラム-中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで 南京東南大学出版社 2017  
花村嘉英 シナジーのメタファーの作り方-トーマス・マン、魯迅、森鴎外、ナディン・ゴーディマ、井上靖 中国日语教学研究会上海分会論文集 2018
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默 ナディン・ゴーディマと意欲 華東理工大学出版社 2018 
花村嘉英 川端康成の「雪国」から見えてくるシナジーのメタファーとは-無と創造から目的達成型の認知発達へ  中国日语教学研究会上海分会論文集 2019
前野昌弘 回帰分析超入門 技術評論社 2012


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