中国から日本に伝わったことばや文化について10


【茶】
 六大茶、緑茶(非発酵茶)は、中国で一番多く、日本の緑茶も中国から伝来してきた。日本では蒸して作り、中国では煎じて作る。ビタミンCが豊富である。青茶(半発酵茶)の代表は、ウーロン茶。福建省や広東省が原産で、古くから皇帝への献上物であった。黒茶(後発酵茶)の代表は、プーアル茶。製造時に人工的に菌を繁殖させて、消化を促進する作用が強くある。白茶(弱前発酵茶)は、茶葉に白い産毛が生えていて、それを月光で自然乾燥させて作る。黄茶(弱後発酵茶)は、非常に手に入りにくいものでる。紅茶(完全発酵茶)も実は中国が発祥である。16世紀に福建省で作られ、インドやスリランカに渡り生産されるようになり、原産の中国のものよりも有名になった。花茶や雪茶のような茶樹以外の植物を使用する茶外之茶もある。

4.3 化粧
 
 おしろいや紅も中国から伝わった。奈良時代に上級婦人が唇や頬にすでにつけていた。中国では紀元前からといわれている。眉墨は、奈良時代に遣唐使や渡来人が伝えた。当初は眉に墨を塗っていた。平安時代になると、眉の毛を抜いてへらで眉墨をつけるようになった。平安時代の末期になると、男子も女性にならって作り眉をするようになった。

花村嘉英(2018)「中国から日本に伝わったことばや文化について」より

シナジーのメタファー2


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