魯迅の「阿Q正伝」の多変量解析-クラスタ分析と主成分12

【カラム】
A平均1.4 標準偏差0.49 中央値1.0 四分位範囲1.0
B平均1.0 標準偏差0 中央値1.0 四分位範囲0
C平均1.6 標準偏差0.49 中央値2.0 四分位範囲1.0
D平均1.8 標準偏差0.4 中央値2.0 四分位範囲0

【クラスタABとクラスタCD】
AB 平均1.2低い、標準偏差0.24普通、中央値1.0低い、四分位範囲0.5低い
CD 平均1.8高い、標準偏差0.44普通、中央値2.0高い、四分位範0.5低い
【クラスタからの特徴を手掛かりにし、どういう情報が主成分なのか全体的に掴む】
極端にBの数字が低いことから、魯迅は、阿Qと他者のやり取りを詳述しようと思った。
【ライン】合計は、言語の認知と情報の認知の和を表す指標であり、文理の各系列をスライドする認知の柱が出す数字となる。
㉞ 7、視覚、直示、新情報、未解決 → 場面の始まりは未解決が多い。
㉟ 6.5、視覚、直示、新情報、未解決 → 阿Qが役所の正堂に入る。 
㊱ 6.5、視覚、直示、新情報、未解決 → 阿Qが白のキャラコを着る。
㊲ 6.5、視覚以外、直示、新情報、未解決 → 阿Qは幌なし車に乗る。
㊳ 6、視覚、直示、新情報、未解決 → 阿Qの引き回し。
㊴ 6.5、視覚以外、直示、旧情報、未解決 → 吴妈を見つける。
㊵ 5、視覚、直示、新情報、未解決 → 四年前山麓で会った狼を思い出す。
㊶ 5、視覚以外、直示、新情報、未解決 → 狼の目が阿Qに付きまとう。
㊷ 6.5、視覚、直示、新情報、解決 → 阿Qの魂に噛み付く。
㊸ 5.5、視覚、直示、新情報、解決 → 世論も阿Qが悪いとする。
【場面の全体】
 視覚情報が6割であり、脳に届く通常の五感の入力信号の割合よりもかなり低いため、視覚意外の情報が問題解決に役立っていることになる。

花村嘉英(2019)「魯迅の『阿Q正伝』の多変量解析-クラスタ分析と主成分」より

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