リスク社会学の観点からマクロに文学を考えるー危機管理者としての作家について9


表2 計算結果
 
A 偏差  偏差2 B 偏差  偏差2 AB偏差の積
4 1.5  2.25 4 1.5  2.25 2.25
1 -1.5  2.25 1 -1.5  2.25 2.25
合計
5  0  4.5 5 0   4.5 4.5

◆相関係数は、上記の公式で求めることができる。
 表2の計算表を公式に代入すると、相関係数 = 4.5/√4.5 x 4.5 = 4.5/4.5 = 1。従って、正の強い相関があるといえる。

 同様に他の作家についても相関係数を計算し比較すると、森鴎外、川端康成、井上靖、小林多喜二、魯迅、トーマス・マン、ハインリッヒ・ベル、ナディン・ゴーディマのデータベースの文系と理系のカラムには、それぞれ正または負の何れかの相関が見られる。別の言い方をすると、読者の購読脳と作家の執筆脳には、一応相関関係があることになる。無論、選択した小説の場面次第で正負の違いは起こりうる。

花村嘉英(2019)「社会学の観点からマクロの文学を考察するー危機管理者としての作家について」より


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