モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正8


 ID規則は、語彙的と非語彙的に分かれる。前者には、H[n](nは整数)という語彙的主要部が導入され、SUBCATとBARの素性があるが、後者に下位カテゴリー化はない。

(10)
1 S→X2, H[SUBJ, -]
2 NP→Det, N1
3 N1→H[1]
4 VP→H[2], NP[ACC]

 (10)の規則は、LP規則(Det<N, V[MC, +]<NP)およびFSD3[INV、-]を伴い(11)の木を認可する。 

(11)   S
     △
NP[NOM]  VP
 △     △
Det N1  V[2] NP[ACC]

花村嘉英(2022)「モンタギュー文法からGPSGへ-イディオムの構成性をめぐるモデル理論の修正」より


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