谷崎純一郎の「盲目物語」で執筆脳を考える5


分析例

1 お市の方が信長のもとに戻る場面。   
2 この小論では、「盲目物語」の購読脳を「喜怒哀楽と悲運」と考えているため、意味3の思考の流れ、悲運のありなしに注目する。  
3 意味1①視覚②聴覚③味覚④嗅覚⑤触覚 、意味2 ①喜②怒③哀④楽、意味3悲運①あり②なし、意味4振舞い ①直示②隠喩   
4 人工知能 ①感情、②伝承 

テキスト共生の公式

ステップ1:意味1、2、3、4を合わせて解析の組「喜怒哀楽と悲運」を作る。
ステップ2:長政を攻め滅ぼすもお市の方が信長のもとに帰る場面は、後世に語り継がれているため、「感情と伝承」という組を作り、解析の組と合わせる。

A:②聴覚+③哀+①悲運あり+①直示という解析の組を、①感情あり+②伝承なしという組と合わせる。
B:②聴覚+③哀+①悲運あり+①直示という解析の組を、①感情あり+②伝承なしという組と合わせる。
C:②聴覚+①喜+②悲運なし+①直示という解析の組を、①感情なし+②伝承ありという組と合わせる。 
D:②聴覚+[①喜+③哀]+①悲運あり+①直示という解析の組を、①感情あり+②伝承なしという組と合わせる。
E:②聴覚+③哀+①悲運あり+①直示という解析の組を、①感情あり+②伝承なしという組と合わせる。

結果  表2については、テキスト共生の公式が適用される。

花村嘉英(2020)「谷崎純一郎の『盲目物語』の執筆脳について」より


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