中国から日本に伝わったことばや文化について8


4.2 食事、食材、栄養

 食事のマナーにも違いが見られる。日本では、最初に「いただきます」、終わりに「ご馳走さまでした」という。中国ではそう言いわない。出された食事は、全部食べるのが日本のマナー。食べ残しは、作ってくれた人に対して失礼だからである。中国では、全部食べてしまうと、食べ足りないのでは、量を減らしたと互いに思うことにも。そのため、少し残して、おなかがいっぱいで、食べられませんというメッセージを伝える。

【食材】
  農作物もシルクロードを通って奈良時代から平安時代に中国から日本へ伝わった。例えば、レタスの原産地は西アジアである。カブも奈良時代に中国から伝わった。日本書紀や万葉集にも登場する野菜である。例えば、植物全般が季語として和歌に詠まれている。ねぎの原産地も中国の西側地域である。遊牧民により伝えられ、中国から日本へ伝わった。日本では、ねぎが薬草と考えられていて、ねぎぼうず(ギボシ)は、魔よけの役割を果たしていた。にんにくは、エジプトが原産地で、日本へもシルクロードを経て平安時代に中国から伝わった。

花村嘉英(2018)「中国から日本に伝わったことばや文化について」より

シナジーのメタファー2


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