Anfangen、beginnen、aufhörenにおける様相因子の動きから生まれる文の曖昧性-モンタギュー文法による形式意味論からの考察2


1 モンタギュー文法のドイツ語への適応

 UGは、文法体系を代数的に規定する総合的な理論であり、PTQは、UGの枠組みを英語の断片を用いて具体的に展開させている。Löbner(1976)では、数学上の基礎概念(集合論、関数式等)をUGに従って説明し、PTQに準じた形で、ドイツ語の統語論、内包論理、双方を関連付けるために翻訳規則が規定されている。図式化すると次のようになる。

1統語論 範疇 範疇文法による規定(f)タイプ ILの表現の範疇の規定 統語論
2統語論 基本表現 ドイツ語の断片に対する語彙目録(翻訳規則)基本表現 それぞれのタイプの定項と変項
3統語論 統語規則ドイツ語の断片生成(翻訳規則)統語規則 ILの有意表現形成
             Des:REF+意味規則 意味規則 意味論

 以下、ドイツ語の範疇及び基本表現、内包論理(IL)、ドイツ語の統語規則及び翻訳規則の順に説明していく。

花村嘉英(2020)「Anfangen、beginnen、aufhörenにおける様相因子の動きから生まれる文の曖昧性-モンタギュー文法による形式意味論からの考察」より

シナジーのメタファー1


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です